20代での転職を考えているものの、「本当に転職すべきか」「どうやって進めたらいいか」と悩んでいませんか?
本記事では、20代の転職で確認しておきたいことを、自己分析から条件の書面確認まで5つのステップに分けて整理します。あわせて、20代の転職でよく見られるキャリアの組み立て方を3つの型にまとめました。
20代の転職で最初に確認すること
20代の転職では「経験が浅くても採用されやすい」という見方をよく聞きます。ただし、実際に応募できるかどうかは、募集ごとに示された条件(必要な経験年数、資格、担当する業務の範囲)を満たすかどうかで決まります。まずは気になる求人の募集要項を開き、自分の経歴が条件に当てはまるかを確認するところから始めてください。


転職で年収がどう決まるか
転職で年収がどうなるかは、応募先の給与制度と担当する役割によって決まります。業界ごとの年収差を示した統計は、当編集部が確認した範囲では見当たりませんでした。そのため「この業界なら上がる」という形では示せません。確認できるのは、求人票に記載された想定年収の幅と、内定時に示される労働条件通知書の金額です。この2つを、現在の年収の内訳(基本給、固定残業代の有無、賞与の実績)と項目ごとに並べて比べてください。

20代の転職で起こりやすい3つの失敗
転職後に「思っていた条件と違った」となる原因の多くは、入社前に確認できたはずの項目を確認しないまま決めてしまうことにあります。ここでは、確認しておきたい3つの場面を整理します。
失敗パターン1:企業研究なしの情動的応募
給与や福利厚生だけで企業を選ぶと、入社後に「社内の進め方が合わない」「担当する業務が説明と違った」と感じることがあります。エージェントから受ける説明も、求人票に書かれていない部分は担当者が持っている情報に基づく話であることがあります。業務内容と配属先については、応募先企業への質問と書面の記載で確かめてください。
失敗パターン2:スキル軸の不明確さ
「今の会社が嫌だから転職」という理由だけで動くと、次の職場でも同じ理由で悩むことがあります。「自分は何ができるのか」「次の職場で何を身につけたいのか」を、応募する前に書き出しておいてください。


失敗パターン3:判断スピードの過誤
短期離職を避けたいあまり慎重になり過ぎて、判断が長引き、その間に他の候補者が先に採用されてしまうケースです。一方、判断が早すぎて条件を詰めきらないまま入社し、後から「話が違う」という状況も少なくありません。
20代の転職を進める5つのステップ
転職活動でやることは、自己分析、情報収集、企業調査、書類・面接、条件の確認の5つに整理できます。以下の5ステップは、この順に進めると確認漏れが起きにくいという整理であって、この順に進めれば採用されるという意味ではありません。
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STEP 1自己分析:3年後の目標を描く年収・仕事内容・勤務地・ワークライフバランスの優先順位を整理
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STEP 2複数エージェントに登録業界特化型と大手総合型を併用し、求人サイトと企業の採用ページも自分で確認
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STEP 3企業・職種の深掘り調査評判サイト・社員ブログ・四季報で企業の実態を把握
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STEP 4書類・面接対策キャリアの一貫性をストーリー化し、説得力ある職務経歴書を作成
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STEP 5条件交渉と入社決定給与・配置・業務内容を書面で確認してから最終判断
STEP 1の詳細:自己分析で優先順位を決める
「今の会社を辞めたい」という理由だけで活動を始めると、次の会社を選ぶときの基準が手元にない状態になります。優先順位を先に決めておかないと、条件を比べる軸がないまま判断することになります。
具体的には、以下の項目を5段階で評価してみてください。「給与アップ」「企業の成長性」「ワークライフバランス」「キャリアの安定感」「スキル習得の環境」の5項目です。これらを優先度順に並べることで、候補企業を判定する基準が生まれます。

STEP 2の詳細:複数エージェント登録のコツ
1社のエージェントだけでは、その会社が扱っている求人しか見られません。業界特化型エージェント(IT・メディア・営業等)と大手総合型エージェントを併用すると、目にできる求人の幅は広がります。ただし、複数登録しても求人の取りこぼしがなくなるわけではありません。各社が扱っていない求人、企業が自社の採用ページだけで募集している求人、社員紹介(リファラル)による採用などは、エージェント経由では届きません。求人サイトと企業の採用ページも自分で確認してください。
各エージェントの面談では、扱っている求人の範囲と、自分の経歴で対象になる募集を具体的に聞いてください。紹介を受けたら、募集要項の仕事内容と必要な経験を読み、自分が次に担当したい業務と重なっているかを確認してください。
STEP 3の詳細:企業リサーチの三段構え
求人票に書いてあることと、実際の職場環境は異なることが多いです。以下の3つの情報源を組み合わせることで、企業の実態が見えてきます。
1つめは「就職評判サイト」。給与・残業時間・人間関係が記載されています。2つめは「企業のコーポレートサイト・決算説明資料」。企業の経営方針や財務状況がわかります。3つめは「社員ブログ・note・X(旧Twitter)の社員アカウント」。実際の職場の雰囲気が感じられます。
STEP 4の詳細:職務経歴書のストーリー化
職務経歴書と面接では「なぜ転職したいのか」を説明する場面が出てきます。採用側が何を重く見るかは企業と職種によって異なりますが、経験年数が短い場合は、これまでの経験と次にやりたいことのつながりを説明できるようにしておくと、質問に答えやすくなります。
職務経歴書では、単に「A社で営業をしていました」では不十分です。「A社での営業経験で顧客分析スキルを習得した。次のステップとして、そのスキルを生かしてB社の業務効率化に貢献したい」というストーリーを構築する必要があります。
面接ではこの流れを口頭で説明することになるため、声に出して話す練習をしておきます。何を重視して評価するかは企業ごとに異なりますが、経歴の説明が前後でつながっていれば、質問を受けたときにも答えやすくなります。
STEP 5の詳細:条件交渉と書面確認
内定後に条件を確認しないまま入社すると、「初年度の給与」「昇給や評価の仕組み」「配属先」について、後から認識の食い違いが出ることがあります。聞きにくいと感じる項目ほど、書面に記載があるかどうかを先に確かめてください。
必ず以下を書面(労働条件通知書または雇用契約書)で確認してください:基本給・各種手当・賞与(回数と算出方法)・試用期間・テレワーク勤務の条件・異動の可能性です。

20代の転職でよくあるキャリアの組み立て方3つ
手順だけでなく、どういう組み立て方があるのかを知っておくと、自分の場合に当てはめやすくなります。以下の3つは、編集部が「経歴のつなげ方」として整理した型であり、特定の個人の実例ではありません。それぞれについて、どの経験をどう次の仕事に結びつけるかだけを示します。年収や役職がどうなるかは企業と本人の状況によって変わるため、本記事では示していません。
型1:同じ職種の経験を土台に隣の職種へ移る
営業職から事業企画職へ移るという組み立て方です。営業として「顧客のニーズを分析し、企画に落とし込む」場面に関わった経験があれば、その部分を職務経歴書の中心に置き、「営業の現場を知っている企画担当」として応募先に伝える形になります。
この型では、募集要項が「企画の実務経験」を必須にしているかどうかが分かれ目になります。必須になっている募集には応募できないため、「営業経験者歓迎」と書かれた企画職の募集を探すことになります。給与や役職がどうなるかは企業ごとの制度で決まるため、内定時の労働条件通知書で確認してください。
型2:職種を軸にして業界を移る
金融業界からIT業界へ、というように業界をまたぐ組み立て方です。業界が変わっても共通して使える仕事(顧客データの分析、資料作成、進行管理など)を軸に置き、「業界は違うが、この作業はそのまま担当できる」という形で伝えます。
この型で確認しておきたいのは、応募先が使っているツールと業務の進め方です。同じ「データ分析」でも扱うデータも道具も違うため、募集要項に書かれた必要スキル(使用ツール、求められる経験年数)を読み、自分の経験のどこが当てはまるかを対応づけておきます。
型3:規模の小さい企業で担当範囲を広げる
大企業の決まった範囲の業務から、規模の小さい企業へ移る組み立て方です。人数が少ない組織では1人が受け持つ業務の範囲が広くなりやすく、そのぶん求められることも増えます。給与や昇進の見通しは企業ごとの制度によって異なるため、募集の段階では分かりません。
この型で面接時に確認しておきたいのは、「どこまでを自分が担当するのか」です。あわせて、評価と昇給の仕組み、給与改定の時期、残業時間の実態を、面接での質問と書面の記載の両方で確認してください。
20代転職でよくある質問と回答
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Q新卒入社3年未満で転職すると、その後の転職に悪影響ですか?
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A在籍期間をどう見るかは企業によって異なるため、「悪影響がある」とも「ない」とも言い切れません。面接では在籍期間そのものより「なぜ辞めたのか」「次に何をしたいのか」を聞かれることが多いため、この2つを自分の言葉で説明できるように整理しておいてください。説明が用意できていれば、在籍期間の短さだけで会話が止まる場面は減らせます。
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Q20代で転職すると、昇進が遅れますか?
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A昇進の決まり方は企業の制度によって異なります。応募の段階で確認できるのは、評価の項目、昇給・昇格の時期、等級制度の有無の3点です。面接や、内定時に交付される労働条件通知書などの書面でこの3点を確かめてください。
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Q複数エージェントに登録すると、企業への応募が重複しませんか?
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A重複は起こりえます。同じ企業の同じ求人が複数のエージェントに預けられていることがあり、別々のエージェントから同じ求人を紹介される場合があるためです。重複して応募すると、企業側の判断で選考の対象から外れることもあります。防ぐ方法は、応募した企業名と応募日を自分で一覧にして管理し、求人を紹介されたときに「その企業にはすでに応募済みです」と伝えることです。面談の時点で各社に「複数のエージェントに登録している」と伝えておくと、応募前の確認も頼みやすくなります。
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Q給与交渉をすると、内定が取り消される可能性はありますか?
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A企業がどう受け止めるかは、企業や担当者によって異なるため一律には言えません。はっきりしているのは、給与・勤務地・試用期間・想定される残業時間は入社前に確認しておくべき項目だということです。交渉というより「提示された条件の内容を質問する」形から入り、労働条件通知書(またはオファーレター)に記載された内容と、口頭で説明された内容が一致しているかを照らし合わせてください。食い違いがあれば、署名する前に人事担当に確認します。
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Q転職エージェント経由で応募する場合、年収が提示金額より低くなることはありますか?
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A求人票の提示額は幅で示されることがあり、実際の金額は内定時に交付される書面で確定します。労働基準法第15条第1項は、使用者が労働契約の締結に際して、賃金や労働時間その他の労働条件を労働者に明示しなければならないと定めています。また、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除することができます(同条第2項)。口頭での説明と書面の内容が食い違う場合は、署名の前に人事担当者に確認してください。
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Q転職直後の試用期間中に「やっぱり合わない」と感じた場合、どうしたらいいですか?
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A試用期間は、企業側だけでなく、応募した側も働き方が合うかを見る期間です。不安が続く場合は、まず上司や人事担当に、具体的にどの部分が想定と違うのかを整理して相談してください。相談にどう対応するかは企業によって異なります。退職を考える場合は、雇用契約書と就業規則で退職の申し出の期限(何日前までに伝えるか)を確認したうえで進めてください。在職中に次を探すか、退職してから探すかは、貯蓄や家庭の状況によって判断が変わります。
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Q20代で転職するなら、どのタイミングが最適ですか?
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A月ごとの中途求人数の増減を示した統計は、当編集部が確認した範囲では見当たりませんでした。そのため「この時期が有利」という形では示せません。時期を決めるうえで確認できるのは、狙う職種の募集が実際にいま出ているか(求人サイトで検索できます)と、自分の側の制約(賞与の支給時期、就業規則で定められた退職の申し出の期限、引き継ぎに必要な期間)です。この2つから逆算して動く時期を決めてください。
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Q転職エージェント利用時の注意点は何ですか?
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Aエージェントによって扱っている求人の範囲は異なります。紹介された求人については、募集要項の仕事内容と必要な経験の欄を読み、自分が進みたい方向と合っているかを確認してください。複数のエージェントを利用し、求人サイトや企業の採用ページも自分で見ておくと、比べる材料が増えます。
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Q在職中に転職活動をすると、現在の職場にバレますか?
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Aサービスによっては、現在の勤務先に自分の経歴が表示されないようにする設定が用意されていることがあります。登録の時点で、そうした設定があるかどうかを確認してください。ただし、応募先の面接では現在の勤務先を伝えることになります。現職への報告の時期は、就業規則で定められた退職の申し出の期限と、入社予定日から逆算して決めます。
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Q20代で転職すると、生涯年収は減少しますか?
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A転職の回数と生涯年収の関係を示した統計は、当編集部が確認した範囲では見当たりませんでした。したがって「転職すると生涯年収が増える」とも「減る」とも言えません。判断できるのは目の前の条件です。内定時に提示された基本給・賞与の算出方法・昇給の仕組み・退職金制度の有無を、現在の勤務先の条件と項目ごとに並べて比べてください。制度の内容は企業ごとに異なるため、書面で確認してください。
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Q転職に失敗した場合、次の転職はより困難になりますか?
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A在籍期間の短さをどう扱うかは企業によって異なります。準備できるのは、前職を辞めた理由と、それを踏まえて次の企業をどう選んだのかを、自分の言葉で説明できるようにしておくことです。この説明を用意しても採用されるとは限りませんが、同じ質問を繰り返し受けたときに答えがぶれなくなります。
転職前に自分のスキル・市場価値を客観視する
自分の評価は、感覚ではなく応募先の基準に当てはめて考えます。募集要項に書かれた「必須要件」と「歓迎要件」を書き出し、自分の経歴がどこまで当てはまるかを一つずつ照合してください。同じ経歴でも、応募先が求める条件が違えば当てはまり方は変わります。
転職エージェントとの面談では、遠回しに「あなたの市場価値」を聞き出してください。「私のようなキャリアだと、市場ではどの程度の評価を受けることが多いですか」という質問により、現実的なポジション感が見えてきます。

まとめ:20代転職は戦略的に進める
20代の転職では、これまでの経験が短いぶん、「何ができるか」と同じくらい「次に何を担当したいか」を説明する場面が多くなります。条件を先に決めるより、次の職場で何をしたいのかを言葉にしておくほうが、募集を選ぶときの判断がしやすくなります。
「今の会社が嫌だから」だけで決めると、次の職場で同じ状況になったときに判断の基準が残りません。「3年後、自分はどの仕事を担当していたいのか」を先に決め、その内容に合う募集を複数の情報源で探し、条件は書面で確認する。この順番で進めても採用されるかどうかは応募先の判断によりますが、少なくとも「聞いていた話と違った」という食い違いは減らせます。
本記事で紹介した5つのステップと3つの組み立て方を、ご自身の経歴に当てはめて考えてみてください。なお、本記事は転職の結果を保証するものではありません。実際の条件は、応募先の企業から提示される書面で確認してください。
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